冬のある日、性交中に婚約者を腹上死をさせてしまったあいり。
不名誉な最期にさせてしまったショック、夫を亡くした喪失感、残された親族からの叱責…黒い感情が積もりきったあいりは、人の心を忘れかけるほど空っぽの抜け殻状態になっていた。
そんなあいりを見かねて励ましに来た婚約者の部下・ハジメと話し込むうち、自暴自棄になり体を重ねてしまう。
不謹慎すぎるのに止められない、寂しさを埋めるための激しい腰使い。
「私ってホントに最低だね」
狂うようにセックスした。
何度も何度も射精させた。
この人もまた死んでしまうのではないか…?
でも、もう全てがどうでもいい。
特別な感情も持たない、先も見据えていない人とのセックスでいい。
今はただ快楽に身をゆだねて、逃げた気になりたいだけ…。